gin1103

日々はあけぼの

スタバ大好き病院勤めの人間。日々の出来事や事件を徒然なるままに書いていくスタイル。Twitter:@gin3011

もうどんなに大金を積んでもあの時期には戻れない。 それだけの価値が10代にはある



今日のスタバ。
横浜ビブレにある店舗。
行った時に新発売だったストロベリーディライトフラペチーノが売れに売れていて店内には同じ商品を楽しんでいる女子高生で溢れていた。
嘘だと言われるかもしれないくらい女子高生しかいなかった。1%くらいのその他と一緒に紛れて作業していた。この店舗は基本こうなのだろうか。

女子高生という生き物は

「ねー喉乾いた〜スタバいこー?」
「ねー歩くの疲れた〜スタバいこー?」
「ねーお腹減った〜スタバいこー?」

この様に、どの選択肢でもスタバに行くという方向から抜け出せないのだということを昔知り合いが分析していた。
真相は永久に闇の中だが、別に究明されなくていい。






患者でもたまに高校生が運ばれてきたり、入院したりする。整形外科病棟とかには割と多い。
交通外傷などであれば年齢差は関係ない。
もしくはスポーツの怪我とかが多い。
バレーやバスケやっている子などなど。



50代が入院していたとしても
「あの人若いからね〜」
とか言われてしまう超高齢化社会の病院内では10代の患者はイレギュラー以外の何物でもない。

話すのが好きな子ならいいのだが、そうでない思春期の患者は地味な気をつかう。
ま、最近では特別なパターンでなければ入院期間もそんなに長くならないから気をつかう期間も大したものではないのだが。



過去に今後忘れもしない大変だった高校生患者がいる。

とある高校生カップル。
彼女の体調悪いということで彼氏が病院にいきなり連れてきた。ご両親は仕事中だったとのこと。
事前連絡もなく、学校の制服でいきなり窓口にきたので驚いたのを覚えている。

話が少しズレるが、
「救急外来で診てもらおう」と思った時は必ず行く病院に電話をしてからにした方がいい。連絡無しにいって診てもらえないパターンもなくはない。
病院によって時間外だと診療していない科もある。
場合によっては電話窓口で医師と話して対応を指示してもらえたりもする。

緊急だったから電話する暇なんてない!とかいう人もいるが、もし本当にそうなら救急車を呼んだ方がいい。
歩いて来院している時点で緊急性はそこまで高くはない。


話を戻すが、電話連絡無しにやってきた高校生カップル。運良く救急外来は暇な日だった。

彼女の状況におかしいと思う節もあったので待ち時間はほぼ無しですぐ診察に入った。
症状は腹痛と嘔気。
変わった既往歴もないので、採血とレントゲンを撮る流れになった。

「レントゲン撮るのでこちら同意書にサインを」

施設によって基準は違うと思うが、20〜30代の女性にレントゲンを行う場合同意書をもらう。

内容は「妊娠の有無」についてだ。

胎児がいた場合、放射能照射は先天性異常のリスクが出ると言われている。ま、実際問題レントゲンで浴びる放射能量は大したことはない。
しかし、避けれるなら余計な照射は行わないようにするのが医療側の義務だと言えるだろう。

「妊娠可能性はないので大丈夫です」

と返答がきて同意書にサインをもらう。
のが、テンプレだったのだが、、


「赤ちゃん、いるかもしれません」


女子高生から衝撃の発言だった。
凍りつく診察室の空気。
彼氏に注がれる視線。
彼は黙って下を見ていた。

「。。。とりあえず、検査してみようか?」

女性スタッフを呼び簡易検査キットで確認した。
物の見事に陽性反応だった。


未成年とはいえ、彼らにもプライバシーはある。
病院側から彼らの意思を無視して両親に勝手に連絡はできなかった。

一先ず一旦帰宅させ、ご両親に話をする方向で説得させた。産む、産まないの決断はどっちにしろ早い方がいい。

カップルが帰るのを見届けたスタッフ一同はどうなるかな〜、と心配を心の片隅に置きながら仕事を再開させた。






1時間後。



カップルが再び窓口にやってきた。
今度は双方の両親を連れて。


彼女の母親は

「何で妊娠検査なんてしたの!!!」

と娘に大激怒。
怒りのポイントが全く分からなかった。

父親

「娘になんてことを!!!」

彼氏とその両親に大激怒。
彼氏側は土下座していた。
リアル土下座を初めて見た。


自分達は全員が同じことを思っていた。


(何でわざわざここにきたッ!泣)


もう会話内容と状況から第三者にも何が起きているか筒抜けもいいとこだった。
プライバシーとは一体何なのか。


とりあえず、興奮する両親達を何とかなだめ産婦人科医とマンツーマンで今後の相談をさせた。
結局結論は出なかった。
彼女とその他の意見がかみ合わなかったのだ。


全ての案件が終わった時に自分達の心労は半端ではなかった。精神疲れとはまさにこのことだった。





望まない妊娠をしてしまった場合。

中絶するか、出産かの選択を迫られる。
このように親となる人間が若く経済的にも厳しい場合も大いにある。

無事に出産できたとしてもその後幸せな人生を歩めるかはわからない。
しかし、宿った命を亡くしてしまうということに罪悪感を感じる人も間違いなくいる。

正解はない。
ただ言えるのはどちらを選んでもハイリスクが付いて回るということだろう。



個人的見解を挙げるなら、高校生の妊娠出産は避けるべきだと思う。当たり前だ!というかもしれないが、そうでない人もいるのだ。

出産とは本来幸せなイベントだ。
産まれてくる子に対しては後ろめたさ無し100%の祝福を注ぎたい。
妊活という言葉もある。
夫婦、カップルで計画的に行ってほしい。
医療側として切実な意見だ。



高校生カップルを街中で見ると10年以上前を思い出して懐かしさが溢れてくる。
今しかない時間、今しかできないことをやって青春を謳歌してもらいたいものだ。
もうどんなに大金を積んでもあの時期には戻れない。
それだけの価値が10代にはあるのだ。


さぁ、大人になった自分には待ってもない月曜日がやってくる。
今週もがんばるぞい。


ではでは:)